両者の比較2



精神科医と心理カウンセラーの比較1に更に書き加えると、

精神科医 : 身体に現れている症状に対処するため、抑制効果のある薬物を処方する。
そして、本来の心の自然治癒力を取り戻してもらう。
しかし、根本的な心の問題解決には高い効果を出せない。

心理カウンセラー : 心のトラブルの原因そのものへの働きかけをする。
そして、心の自然治癒力を高めて、短期間で解決する手助けをする。
しかし、身体症状を改善するための薬物を処方することはできない。

と、いうことになります。
この2つを見比べると分かりやすいのですが、薬物療法と心理療法は実は、お互いの足りない部分を補い合う関係になっています。
ということは、これらの療法を使う精神科医と心理カウンセラーも、お互いを補完しあう関係なのです。

薬物療法で本来の自然治癒力を取り戻し、心理カウンセリングで心の回復力を高める。
それが本来の、薬物療法と心理カウンセリングの良い関係性です。

ですが、今の日本の精神医療の現場では、この関係性があまり理解されていません。
そのため、病院を訪れる患者さんや、心の医療に関心のある方にも、この関係性が理解されていないのです。
こうして「心理カウンセリングを受けたくて精神病院に行ったのに、薬を出されておしまいだった」という、ガッカリする出来事が起こるのです。

もちろん、薬物療法で対処していくのか、心理カウンセリングで対処していくのか、ふたつを併用するのか。
それは、クライアントの自由意志です。
決して、誰かが強制できるものではありません。

ご自身と相性の合う治療者と相談して、是非、納得のいく選択をしてください。

全ての心理療法は、苦境にある方が、これまでよりもつらくない生き方ができるよう、用意されています。

自分を傷めつけたり、苦しい状況を続けなくていい。

あなたが心から納得できる選択をし、毎日を笑顔で生きていけるように。
私はここで、お待ちしています。